退院退所加算のカンファレンスの算定要件がやたら難しい件について

介護保険の制度

こんにちは。居宅でゆるっとケアマネ業務をしている、佐々木羊子です。
前回、初回加算のお話をしましたので、今回は「退院・退所加算」について、やっていきたいと思います。

そう、退院退所加算というのはそもそも、病院の退院時、もしくは老健からの対処時などにきちんと連携を取り、その情報をケアプランに反映させたことについて評価しましょう、という加算ですね。
いちおう注意しておくと、連携をとってもケアプランを交付していなければ算定できません
病院に行ったタイミングとか、退院した時点じゃなく、退院してケアプランを交付したところで算定です。

ところでこの退院・退所加算、なんと回数やカンファレンスの有り/無しで手間を評価していて、なんと5種類もあるのですね。わかりづらい。
さらに、この「カンファレンス」というのが、ケアマネジャーや病院のMSWさんが従来思っていた「カンファレンス」とちょっと違う

法的には、平成30年に医療保険のほうで、厚労省が示した「カンファレンス」の要件を満たしていれば高いほうの加算。満たしていなければ、カンファレンスを行っていても加算的には「カンファレンスなしの加算を算定」という事が起こるのです。

マンガの中では文字数の制限もあって端折っていますが、

入院中の保険医療機関の保険医又は看護師等が、
(1) 「在宅療養担当医療機関の保険医若しくは看護師等」
(2) 「保険医である歯科医師若しくはその指示を受けた歯科衛生士」
(3) 「保険薬局の保険薬剤師」
(4) 「訪問看護ステーションの看護師等(准看護師を除く。)、理学療法士、作業療法士若
しくは言語聴覚士」
(5) 「介護支援専門員又は相談支援専門員」
この、(1)~(5)のうちの三者と共同して、というのが条件。

病院側はまあ、だいたい医師か看護師が来てくれます。(MSWのみだとダメなんですね)
在宅側…ケアマネはだいたいいるとして、まあ訪問診療を利用しているようなケースでないとほぼほぼ、算定はないですね。

これを知らずに、在宅側でケアマネとデイの相談員、デイのPT、訪問看護の看護師さんが出席したカンファレンスを、(そりゃあもうそれだけ集まれば立派なカンファレンスなんですけど)「カンファ有」の点数で算定してしまうと過誤請求を出す羽目になります
(デイサービスやデイケアのPTさんはなんと、出席いただいても算定の条件を満たしません)

変な決まり…と思いつつ、まずはシッカリと連携を取り、その後に条件に該当した加算を算定しましょう。あと、加算を取る場合に連携した証拠として連携シートも埋めないといけないので、業務としてはまあまあ大変ですね。「加算を取るのに書類を揃えるのが手間だから、連携はするけど加算算定はしない」という仕事の仕方も、もちろんありだと思われます。そこは、ケアマネの判断…というよりも、まあ社会人なので、所属する会社や法人の判断に沿うのが良いと思います。
(自分の考えを一応持ちつつ、長いものには上手に巻かれたいタイプです)

私のいる事業所は、「取れる加算はシッカリ取れ」的な感じなので、おとなしく頑張っています。
ひとり居宅だと、そういうところが自分で決められていいのかな。業務の忙しさによっては、端折りたい日もあるな。でも、制度変更の時の情報収集とか、一人だと追いきれなさそうなので独立は難しいなー。なんて。(そもそも福利厚生を重視しているので、今のところ本気で辞めるつもりもないです)

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